第42・43冊 『勇気』2部作 岸見一郎、古賀史健

 こんにちは。 📚500冊読破を目指す9696です。

今回は、読書好きで知らない人はいないと言っても過言ではない「嫌われる勇気」と

その続編「幸せになる勇気」の勇気2部作です。フロイトユングと並ぶ、3大心理学者の一人アルフレッドアドラーが提唱したアドラー心理学を、岸見さんという哲学者のフィルターを通して書かれた名著。この本を読むだけで人生変わるといってもいいような内容で、ものの見方を変えるだけで、こんなにも人生の感じ方が変わるのだという体験をすることができました。

私的な本著のキーワード「目的論」「課題の分離」と「愛」でした。

では、この観点からいってみましょう。

 

トラウマを否定するアドラー心理学では、引きこもりのような現象を「目的論」から説明します。つまり、トラウマとなるような原因があって、引きこもりという結果を招くのではなく、「傷つきたくない」という目的を達成するための手段としてトラウマを持ち出しているという考え方。同じ引きこもるという現象も、見方を変えるとこうも違ってくるのである。

そして、それを変えるのに必要なのは「勇気」であると。コンプレックスに感じるような自分のすべてを、あるがままに受け入れる勇気であるといいます。自己肯定感のことなんでしょうか。職場においても同じなんだと、上司・まわりの目を気にして自分をあわせているだけでは一体誰の人生を生きているのか。

自分がしたい仕事をしたなら、それをどう評価するかは、自分の課題ではなく、上司ひいては会社の課題である。それが「課題の分離」という考え方とのこと。

まったく不意打ちで、横っ面貼り倒されたくらいの衝撃を受けました💦

 

つづく、続編では一変して「愛」について語られます。

ひとえに愛といっても抽象的ですが、本著では愛を3つに分類する。

①観念的な「神の愛」、②本能的な「動物の愛」、そして③神でも動物でもない「人間の愛」。つまり人間の愛とは「落ちる」という概念ではなく、「積み上げる」もので、愛される事は難しいと考えられてきたが、実は愛する事こそが難しい愛のタスクであると。愛するという事は、二人で成し遂げ 積み上げ 幸福になること。ゆえに、幸福になるために必要なことは『貢献感』。

この貢献感を感じるために必要なのは【自立】。なぜなら自己中心的で利己的な人間には純粋な貢献感は感じることができないから。とても難しいタスク。そして、本当の愛を知ったときに主語が、利己的(わたし)でもなく、逆に利他(あなた)でもない、私たち、に変わる。これこそ自立。

 

恋人・配偶者・子供・部下を物欲的に「支配」していないだろうか。その存在に価値を感じ、あるがままを受け入れ、ともに積み上げることができているだろうか。愛するために必要なのは自立。主語をわたしたちにする。世界は 人生はいつもシンプル。

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