第61冊 フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を 箱根駅伝優勝に導いた47の言葉  原晋著

 伸びる人間には覚悟がある

 こんにちは。 📚500冊読破を目指す

 9696です。

 

今回は、お正月の風物詩「箱根駅伝」で常勝軍団を作り上げた

あの青山学院の監督、原監督が書かれた著書です。

メディアへの露出も多い方ですので、知っている方も多いのでは。

 

まず、題名から著者の伝えたいことの推測

 フツーの会社員…会社内での評価は可も

         なく不可もなく。

 青山学院大学…今年の箱根駅伝

        優勝してましたね。

 優勝に導いた47の言葉…厳しい言葉を

    かけたのか、フォローに徹したのか?


これらから、特別な能力が無くても、

コミュケーション等で組織を

強くできる。ってことかと推測しました。

 

さて、内容はいかに?

・業界の常識を疑え

   周りが変化しているのに自分は

   変わらない。これも「退化」

 

・誰がやっても強い組織づくり

   土台がないチームに連覇はない

 

・土壌が腐っていたら、いくらいい種でも

 芽が出ない

   土壌を耕すには時間がかかる

 

・目標管理ミーティングで成長を促す

   自分で決めた目標を貼りだすことで

   達成へのモチベーションを高める。

 

コーチングの前にティーチングあり

   ステージ1(命令型)…メンバーに

      知識や技術を細かく教えていく。

   ステージ2(指示型)…スタッフに

            少しずつ権限移譲。

   ステージ3(投げかけ方)…メンバーの

              自主性を尊重。

   ステージ4(サポーター型)…サポーター

               役にまわる。

 

 ・いちばん辛いときに明るくなれる人が

  リーダー

   キャプテンに求める素質は、チームの

   空気を変えられるかどうか。

   最後はやはり人間性

   できる理屈を考えられるかどうか。

   ときには理不尽なことも、

   前向きにとらえて周りに伝える

   言葉を持っているか。

 

 ・エースを育てよ、エースに頼るな

   チームが熟成したら、チームの一体感

       →チームの緊張感へ。

   エースが他の選手の力を引き出す

   チームは強い。

 

 ・迷ったら、基本に立ち返る

   土台が弱いチームは、自主性と

   自由をはき違えてしまう。

   ステージ1,2を飛ばして3にいくと、

   同好会のようになってしまう。

 

 ・相談してくる人、に育てる

   相談することは、考える癖をつける

   良い訓練になる。

   相談できる空気をつくるのも

   指導者の務め監督の仕事。

   結果を出したいなら、

   重要視するのは過去でなく今。

   やってくれるだろう、では通用しない。

 

 ・怒るより、詰める

   組織が成熟してくると、日々の変化を

   感じ取るのが主な仕事

   チームに緊張感が足りないと思った時だけ動く

   成熟したチームの指導者は「遠くから」が定位置

 

 ・管理職の仕事は、管理することではなく、感じること

   感じるためには、本気で観察すること。

   将来有望な人材は控室にいる段階でもオーラを放っている。

 

 ・自分のことを自慢しなさい

   自分が考えていることや思いをしっかり伝えてくる。

    =自分の言葉を持っている。

 

 ☆・体育会流のいい返事をする人間は伸びない

   監督の質問にすべてハイッで答える子は期待できない。

   なぜなら、すべてハイと答えておけばいいと考えがち。

    =何も考えていない可能性が高い。

   監督の顔色をうかがうようになったら最悪。

   人の指示を待たずに動ける、考えられる人材が伸びる時代だ。

   監督や上司の指示を与えられた条件・状況内で柔軟に考えられる人材。

 

 ・チャラいは最高のほめ言葉

   やるべきことをやり、チャラいこともできる。

   そういう選手は伸びる。自分を発揮しているのだから。

 

 ・来てくださいとお願いするな

   採用する側が絶対にやってはいけないこと

   それは、のちのち影響を与えるような関係性をつくること

   お互いにメリットがある関係でなければ組織も人も伸びない。

 

 ・目線は自在に上下できないといけない

   余裕のない指導者は虚勢を張りたがる

   余裕がないと部下の細かいところまで管理してしまう。

   一方、言うべきことは言うという、目線を上げることも必要。

   部下とお友達になる上司は組織に必要ない。

 

 ・考える事が楽しいと思える人をつくれ

   自分で考えられないと、仕事そのものが楽しくない

   選手自身が考える事でマネジメント力がつく。

   考えさせなければ、考える癖はつかない。

   自分で考えさせる時間を与え、仕事を任せない限り

   部下は成長しないし、組織のチカラになることはない。

 

 ・できない理屈を並べるな、できる理由を考えろ

   できる理屈を考える癖をつける

   常日頃から「どうする?」を問いかける

   できる理屈は真剣に考えないと出てこない。

 

 ・チームには平等観が必要だ

   チームを強くするにはエースの存在が必要

   メンバーはエースから自信をもらう

   エースの存在によって組織は活性化する。

   指導者が絶対やってはいけないこと 

     チーム内が切磋琢磨する前に、能力の高い人材をエース

     に決めてしまう事。

     なぜなら、周りが認めていないとほかのメンバーがへこむ。

 

 ・ピーキング理論で1年に1度の日に勝つ

   ベストに近い状態でレースに臨むトレーニング(プラン)

   ピーキングはスキルである。

     有森氏「オリンピックは一番強い選手が勝つのではなく、

         その日に一番の調子を持って来た人が勝つ」

 

 ・強いチームにいるから自分も強い、と勘違いするな

   今の順位に満足しないマインドが必要。

 

 ・陸上だけではなく、人として成長することが大事

   人としてどうあるべきか。

   大学生でも、社会人でも、人として必要なことがある。

   人間性を磨くことは、競技能力を高めるうえでも大切。

   競技成績は残せなかったとしても、ビジネスで活躍できる。

   先輩が活躍することで就活も有利になり、スカウトも楽。

   

 ・コミュニケーション力を武器にせよ

   コミュニケーションなしで、組織の中では成長しない。

   食事の会話からもコミュニケーション力は培われる。

   なぜなら、何かを伝えるには、どう表現するかが大切。

   表現力は、複数の人が集まる組織の中では武器になる。

   コミュニケーション無しで物事が進められることはない。

 

 ・規則正しい生活で成長の核をつくれ

   規則正しい生活を送るだけで、個々の能力もチーム力も

   格段に上がる。

   どんなに優秀なトレーナーが教えても、睡眠が足りていないと

   パフォーマンスは落ちてしまう。

 

 ・成長させたいなら、見守りなさい

   生活改善の重要性は伝えるが、生活を束縛することはしない。

   規則正しい生活の目的が自覚できるかどうかの問題。

   任されている、信頼さえていると思えば、自分で考えて行動する。

   

 ・心根の悪い人間が、チームをダメにする

   心根が良くて努力できる人ほどよく伸びる。

    心根が悪いとは、自分のことしか考えられない人のこと。

   組織力やチーム力を押し上げていくのは、努力のできる心根のいい人間。

 

 ・50番目の人間にも、50番目の価値がある。

   エースとビリ、互いに存在意義を共有できるチームは強い。

 

 ・伸びる人間には覚悟がある

   (cf.全身に何百の武器を仕込んでも腹にくくった一本の槍にゃ

     適わねェこともある(one pieceゼフ))

   結果を出す、という強い覚悟が無ければ、結果につながらない。

   なぜなら、人は怠ける動物だから。

   

 ・適材適所でチーム力を上げる

   チーム全員に、それぞれの役割がある。

   それぞれの役割が上手く機能することでチームは成長していく。

   キャプテンはチームで話し合って選任。

   寮長はマメさと気づき、そして寮母との相性の良さで選任。

 

 ・まともなことを言い続けると、最終的に仲間は残る

   どんなに反発されても、自分の信念を曲げてはいけない。

   反対者には、ビジョンを根気強く説明する。

   言い続けたから、結果がついてくるまで仲間がいた。

   一番の理解者は妻。(陸上をしらないため、一般常識での指摘あり)

   自分をわかってくれる人が一人でもいれば、乗り越えていける。

 

 ・強い組織を作りたいなら、まず自分が先頭に立って目立て

   メディア露出の4つの効果

    ①大学の認知度UP→サポートの充実

    ②注目されることでの選手のモチベーションアップ

    ③スカウトを有利にする

    ④メンタルの強化

   ※1つの行為で複数の効果を狙う

 

以上より、筆者が言いたいことは、コミュニケーションで

チームが強くなるというより、大事なのは人間力

コミュニケーションは強くなるための道具。

青山学院大学人間力を培うことで、7つの習慣でいう

「主体的である」を実践し強くなった。

 

メジャーリーグでMVPを獲得した大谷選手も高い人間力

が評価されています。当然、フィジカルな部分もありますが、

スポーツも人間力でチームが強くなるなら、チームで仕事する

ビジネスにおいては必須条件といえるのではないでしょうか。

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