第65冊 できる上司は会話が9割  林健太郎著

あなたは部下とどんな会話がしたいですか?

こんにちは。 📚500冊読破を目指す9696です。

 

著者が言いたいことを推測

 「困った部下」が戦力に変わる、コーチングのスゴ技。

 とある。できる上司とは、コーチングのうまい上司のこと

 をいうのだろう。そして、それは会話が9割を占める。

 捉え方を変えた会話術(コーチング)で部下を戦力に変える

 ことができる指南書になっていると推測。

 

・上司の2つの役割

  ①チームをまとめて成果を上げること

  ②育成

 本書で扱うのは②育成をメイン。

 部下を育てるには、個別化された会話が必要。

 「会話」は共に成長し発展していくための取り組み。

 現代の部下は昇級のような❝ニンジン❞では動かない。

  →部下のモチベーションがどこにあるのか掘り出し

   共通の目標として掲げて進むことが必要なのだ。

 

・部下が育たないに効く

 【すぐに諦める部下】をつくっているのは上司の私。

 なぜ?

  →なぜなら、上司が部下に代わって解決策を考えてしまう。

   部下は自分の頭で考えて行動することを放棄してしまう。

   そんな部下からは、私は『ちょろい上司』である。

    ※部下をラクにさせてはいけない。

 承認は、褒めてするのではなく、見ているよ・受けとって

 いるよの合図を相手に言葉で伝えるのが◎

  例:言葉や存在の承認

成果の承認

プロセスの承認

    見解の承認

  ポイントは、手短に!!

 

・1ON1での過ち

 問題を解決しようと思うあまり、部下の話す機会を

 奪ってしまう。無駄な時間に時間になってしまう。

 どうすればいい?

  →判断を先送りして、傾聴する。

   両者がしゃべらない沈黙の時間があっても我慢。

  ※人は、もっと自分の話を聞いてもらいたいという

   欲求がある。

 

・緊急度合いによって、部下の自主性を奪っても

 指示命令をするという判断もアリ。

 

・感情のコントロールは上司の必須スキル。

 EQ(心の知能指数)の4つの領域

 ⑴自分の感情を認識する。

 ⑵自分の感情をコントロールする。

 ⑶他者の気持ちを認識する。

 ⑷人間関係を適切に管理する。

 これらをベースに感情を上手に使っていく。

 

・『教えて下さい』に隠された真意

 部下の隠された真実を引き出す対話スキル

 ⅰ復唱する

 ⅱ真意を引き出す

 ⅲテーマを設定する

 ⅳ合意形成をする

 注:ただ聞いてもらいたいだけのこともある。

 

・覚えの悪い部下にはパーソナルトレーナースタイルで

 中長期的に戦力として考えているなら、価値あり。

 覚えないのは、やる気スイッチが入っていない。

 しかし、部下のやる気スイッチを入れるのは上司の仕事。

 現代は価値観が多様化しているため、

自分でスイッチ入れないことを選択する部下が増えた。

 ましてや、威圧的な言動はパワハラとして訴えられる。

 どうしたらいいのか?

  →丁寧にかかわることで、信頼が生まれる。

   そうすることで鼻先のニンジンを探る。

 

・明確な指示を出したつもりになっていないか?

 部下にとっては、漏れのある指示になっている。

 一方、部下が覚えていないこともある。

  人は、話全体の約25%しか覚えていない。

  したがって、もう一度丁寧に説明する方が賢明。

 防止するためには、確認と合意のひと手間を入れる。

 

・上司が陥りやすいのが、質問攻め

 質問には2種類ある

  ①クローズドエスチョン…2択のような質問。

  ②オープンクエスチョン…答えの幅のある質問。

  例:『どう思う?』『どうしたい?』『どう感じた?』

 ※何のために質問をするのか?

  部下からの意見を真剣に引き出したいのなら、

  自分のためではなく、相手のためという視点が不可欠。

 そして、相手に対する好奇心と承認を忘れない。

 

・一人で空回りしている。部下がついてこない。

 一度立ち止まって、自分の感情を観察する。

 内観・俯瞰する。

 

・上司という役割になりきれていない

 関係性に合わせて、かぶる防止を変えていく。

  以下の役割の防止がある事を明確に意識する。

  『指示・命令を出す人』『評価する人』『相談相手』など。

 今、私はこういう帽子をかぶった立場で話をしていますと

 伝える技術が必要(実況中継のテクニック)。

 ☆短い時間でも、部下に自分の役割を丁寧に言葉で伝える

  ことで(時間と労力の投資)、部下との関係性は向上。

 

・着任最初の挨拶は誰も覚えていない

  気合をいれるなら、部下が聞きたい話を考える。

  ①印象が残るように演出する

  ②覚ええておいてもらいたいことだけ

  印象マネジメントは言語と非言語で組立て。

 

・新しい人材と既存の人材が不仲な場合

  例:企業文化の違いで両者が対立

  →すぐに手を打たなければならない。

   ⊡時間が解決してくれるから…✖

   ⊡当人同士で解決してくれよ…✖

 

 介入する際に意識すること

  ①正否を判断しない

   判断したとて関係修復には役立たない

  ②両者の不仲を解消することを目指さない

   求められているのは、業務上の成果。

   成果を出すためにやりくりできればいい。

   「共に働ける能力」を上げることを優先。

   そのための旗振り役が求められる。

※リーダーが選択すべき能力は「メディエーター」

  つまり「仲介者」「調停者」。

 

・まったく業務経験のない部署の管理職になる。

 チーム内での立ち位置を伝える。

  部下たちは、まず上司の品定めをしている。

   初日の挨拶は、立ち位置を伝える絶好のチャンス。

    ⊡ここで何をするつもりなのか

  自らすすんでフィードバックを取りに行く。

 

・部下が同じ意識で働いてくれない

 「なぜ」を伝えているか

  なぜを伝えることが、人の心をうごかす。

  そのため、なぜを上司が知らないといけない。

  なぜするのかを共有する。

 

・経営陣の方針が変わった。部下に納得させるには

 部下たちの感情を想像して策を打つ

 部下の感情をプラスにするストーリーがつくれるか。

 シナリオの能力がリーダーには求められる。

 

・売上上げろ、残業減らせ。すべては不可能な指令。

 自分のメンタルと相談して、病むレベルなら

 一度、立ち止まる。

 強いストレスを与えて病ませたとしても、会社は

 なんら責任をとってくれないだろう。

 その仕事は、体を壊してまでしなければならないのか。

 あなたは、なぜその会社で働いていますか?

 

以上より、著者は「伝える」という事は、伝えたい

思いを言葉にすること。

それができる上司が優秀と評価されるということ

なんだと感じました。

伝える技術は学ぶことができるが、

伝えたいという思いは、学べない。

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